TP-LinkのメッシュWi-Fiルーター Decoシリーズから、Deco M5をアップグレードしたDeco S7が発売されました。
価格据え置きで通信性能が大幅にアップグレードているので、これまでメッシュWi-Fiルーターが欲しいけど「高性能な機種は値段が…」と躊躇していた人にとって、最高のモデルとなります。
この記事では、Deco S7の性能について紹介し実際に測定した通信速度を紹介します。
Wi-Fiエリアを大幅に拡張できるDecoシリーズは、本当に便利なのでメッシュWi-Fiに興味がある人は是非参考にしてみてください。
※本記事はメーカー様から商品を提供いただき作成しています。
TP-Link Deco S7の特徴
TP-Link Deco S7 特徴
- Wi-Fi5のメッシュWi-Fiルーター
- 1900Mbps(600Mbps + 1300Mbps)の高速通信に対応
- 最大100台接続可能
- ギガビット対応のWAN/LANポートを3つ搭載
Deco S7は、旧モデルであるDeco M5の後継機種です。
価格は据え置きで、速度やストリーム数等のスペック面でパワーアップを果たしました。
通信性能は、6ストリームに対応し最大1900Mbps(5GHz:1300Mbps+2.4GHz:600Mbps)の速度を実現。
また、嬉しいことに3つのギガビットポートを搭載しているため、より多くの端末で快適な有線接続が可能となっています。
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]ポート数増加は、イーサネットバックホールの構築にも活躍します!※イーサネットバックホールについては後述します。[/chat]
[jin-fusen2 text=”Deco M5からの主な強化点”]
- Wi-Fiの高速化
- ストリーム数の増加
- 有線ポートの増加
Point① Wi-Fiの高速化
Deco S7の最大通信速度は1900Mbps(5GHz:1300MHz、2.4GHz:600Mbps)となっています。
後ほど、通信速度の検証結果を載せますが、これだけの速度があればAmazonプライムやYoutubeなどの動画視聴で困ることはありません。
最大通信速度 | |
---|---|
Deco S7 【5.0GHz】1300Mbps |
Deco M5 【5.0GHz】867Mbps |
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]Deco S7は、Deco M5の約1.5倍の数値ですね![/chat]
Point② ストリーム数の増加
Deco S7のWi-Fi規格は、現在主流であるWi-Fi6ではなく、Wi-Fi5という規格を採用しています。
どちらが高性能かと言えば、もちろんWi-Fi6となるわけですが、Deco S7では「デュアルバンド&6ストリーム」というスペックにより、上位機種と比べても見劣りしない通信環境を作ることができます。
ストリーム数 | |
---|---|
Deco S7 6ストリーム |
Deco M5 4ストリーム |
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]ストリーム数は、例えると通信データが通る道路のことです![/chat]
Point③ 有線ポートの増加
Deco M5からの進化で恩恵が大きいポイントのひとつにポート数の増加があげられます。
Deco M5の時は2ポートだったものが、Deco S7では3ポートに拡張されました。
2ポートでは、テレビやゲームをLAN接続する際にポート不足が発生していたので、これはかなり嬉しいポイントのひとつです。
また、Deco S7はイーサネットバックホールに対応しているので、3ポートに増えたことはその点でも恩恵が大きいです。
[jin_icon_bulb color=”#e9546b” size=”21px”]イーサネットバックホールとは?
「メッシュWi-Fi親機と子機の間」を電波ではなく、「有線LANケーブル」で繋いで使う接続方式の事です。
これにより、
- 通信の高速化&安定化
- メッシュWi-Fi制御データの連携がスムーズになる
というメリットがあります。
ポート数 | |
---|---|
Deco S7 3ポート |
Deco M5 2ポート |
我が家にあるDeco親機では「①WAN(光回線) ②テレビ ③Deco子機」という3つが接続されています!
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]+1ポートになった恩恵は大きい![/chat]
TP-Link Deco S7の設定(イーサネットバックホール)
通信速度の検証をするにあたり、今回はイーサネットバックホールを活用して設定を行いました。
Deco S7の基本設定は、この記事では割愛しますが、イーサネットバックホールについて紹介しておきます。
[jin-fusen2 text=”イーサネットバックホールのメリット”]
- 家庭内LANの高速化および安定化
- Deco間の制御データ連携がスムーズになる
イーサネットバックホール機能は、以下のイメージでDeco間を有線接続し、アプリでDecoの追加設定をするだけ使うことができます。
[jin-img-waku]
[/jin-img-waku]
また、イーサネットバックホール機能を使えているかどうかは以下のように確認できます。
[jin-img-waku]
[/jin-img-waku]
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]信号元が「有線LAN」になっていれば設定成功です![/chat]
Deco同士を有線LANで繋ぐ必要があるので、設置環境に制限がありますが、通信環境が良くなる機能なのでオススメです。
もちろんDeco S7間を電波接続をするだけでもメッシュWi-Fiは構築できるので、上記のように有線LANを繋げない人でも、Deco S7を使うメリットは大いにありますよ。
通信速度と通信エリアの検証結果
Deco S7で通信速度を計測したので、その結果を紹介します。
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]4パターンに分けて計測しました![/chat]
[jin-fusen2 text=”計測条件”]
- 測定デバイス:Galaxy S22
- 光回線:eo光 1ギガ
- 建物:鉄筋コンクリート造 2階建
- 計測内容:1階で計測、2階で計測(2パターン)、多台数接続で計測
1階で計測
まずは、プレーンな状態で計測しました。
計測するデバイス以外はネットワークにいれず、最も速度が出るであろう状態にしました。
その結果は、以下の通り。
ダウンロード | アップロード | |
1回目 | 388.8Mbps | 331.2Mbps |
2回目 | 415.0Mbps | 309.3Mbps |
3回目 | 417.6Mbps | 275.2Mbps |
平均 | 407.1Mbps | 305.2Mbps |
[jin-yohaku15]平均して250Mbpsくらいかな?と予想していたのですが、かなり上振れした結果を確認できました。
2階で計測(メッシュWi-Fiなし)
次に、1階に設置したDeco S7にスマホを接続し通信速度を計測してみました。
7年前に買ったバッファローのWi-Fiルーターだと圏外になる場所で計測しましたが、かなり奮闘した方かなと思います。
結果は、以下の通り。
ダウンロード | アップロード | |
1回目 | 13.8Mbps | 23.0Mbps |
2回目 | 11.9Mbps | 15.2Mbps |
3回目 | 7.61Mbps | 13.6Mbps |
平均 | 11.1Mbps | 17.2Mbps |
数値的には厳しい結果ですが、スマホで動画再生もできたので、計測をしなければ速度については気づかないかもしれません。
ただしWi-Fi電波の受信が不安定だったので、この状態での運用は厳しいという印象です。
2階で計測(メッシュWi-Fiあり)
真打登場!ということで、2階にDeco S7を追加で設置し計測しました。
Deco S7はコンセントさえあれば、電波でメッシュWi-Fiを構築できますが、今回はイーサネットバックホール(有線接続)で環境を作りました。
では、結果をご覧ください。
ダウンロード | アップロード | |
1回目 | 352.0Mbps | 326.2Mbps |
2回目 | 398.6Mbps | 380.6Mbps |
3回目 | 338.7Mbps | 380.6Mbps |
平均 | 363.1Mbps | 362.4Mbps |
[jin-yohaku15]メッシュWi-Fiのメリットは、まさにこれ!という感じで、劇的に環境が改善しました。
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]これで家中どこでも高速通信が可能になりました![/chat]
デバイスを23台接続して計測
最後に、合計23台のデバイスでYoutubeを再生した際の通信速度を計測しました。
結果はこの通り。
ダウンロード | アップロード | |
1回目 | 282.3Mbps | 255.1Mbps |
2回目 | 358.8Mbps | 255.1Mbps |
3回目 | 348.7Mbps | 259.9Mbps |
平均 | 329.9Mbps | 256.7Mbps |
仕様では100台まで接続可能とのことなので、23台なんて余裕だったようです。
数値上の速度変化も誤差と言っていいレベルで、実際の動画再生でも遅延や停止することは一切ありませんでした。
通信速度計測のまとめ
[jin-fusen2 text=”Deco S7の通信速度計測結果”]
測定条件 | 計測結果(3回平均) ダウンロード |
1階 | 407.1Mbps |
2階(メッシュWi-Fiなし) | 11.1Mbps |
2階(メッシュWi-Fiあり) | 363.1Mbps |
デバイス18台接続 | 329.9Mbps |
[jin-yohaku15]Decoシリーズで実現できるメッシュWi-Fiは、Wi-Fi電波を拡張するにはもってこいの機能です。
Deco S7でもその性能を、如何に発揮できることが確認できたので、購入を迷っている人は是非参考にしてみてください。
また、通信の速度面でWi-Fi5って大丈夫?と思っている人でも、安心しておすすめできる製品です。
TP-Link Deco S7 に思うこと
実用性は十分あるDeco S7ですが、1点だけ気になるところがあります。
それは「IPv6 IPoEに対応していない」こと。
そろそろWi-Fi6Eが解禁され、数年後にはWi-Fi7か?と言われている昨今、Wi-Fi5の製品を出すなら是非!!対応して欲しかったというユーザーは多いと思います。
[chat face=”sasayan.png” name=”ささやん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]経験上、IPv6の効果は目を見張るものがあるので、これは欲しかったなぁというのが本音です。[/chat]
とは言え、Deco S7を検討する人の多くは、広範囲のネットワーク環境が欲しいというのが最大の目的ですよね。
その点は十分に納得できる機種なので、安心して購入して良いでしょう。
TP-Link Deco S7|レビューまとめ
以上、TP-Link Deco S7のレビューでした。
まとめると、Deco S7はWi-Fi5対応のメッシュWi-Fiルーターです。
Deco M5の後継機種で、通信性能が大幅にパワーアップしました。
この記事で紹介した通り、通信速度は実用では十分な性能を誇り、Wi-Fi拡張の性能をピカイチです。
- Wi-Fiエリアを大幅に拡張したい
- Wi-Fi6が必須ではない
そして、コストをなるべく抑えたい人にとってベストバイなWi-Fiルーターだと思います。
TP-Linkの中でもDecoシリーズは、僕が最もおすすめしたい製品なので、ネット環境に困っている人は是非試してみてください。
以上、参考になれば嬉しいです。
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