ゲーム特化とは、まさにこの機種のことだ
ASUSからゲーミングWi-Fiルーターの新機種となる「TUF Gaming AX4200」が発売されました。
ゲーミングWi-Fiルーターと銘打つだけあって、ゲームに特化した機能が盛りだくさん。
- 多くのプレステユーザーを悩ませたNAT失敗を解決する機能
- モバイルゲームに通信を優先させる機能
- ゲームの通信を優先するAdaptive QoS
など、ゲーマーのかゆい所に手が届くような機能を備えています。
また、ハード面では、既に発売中の「TUF Gaming AX3000」をアップグレードした仕様となっており、2023年のモデルとして相応しい仕上がりです。
この記事では、そんなTUF Gaming AX4200の魅力や通信速度の計測結果を紹介しているので、是非最後まで読んでいってください。
本記事はメーカー様から商品を提供いただき作成しています。
ASUS TUF Gaming AX4200の魅力
ASUS TUF Gaming AX4200は、従来のTUF Gaming AX3000と比較して、ルーター機器としての性能が大幅にアップグレードしています。
両機種のスペックは以下の通り。
TUF Gaming AX4200 | TUF Gaming AX3000 | |
---|---|---|
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6 |
通信速度(5GHz) | 3603Mbps | 2402Mbps |
通信速度(2.4GHz) | 574Mbps | 574Mbps |
ストリーム数 | 2×2(2.4GHz帯) | 3×3(5GHz帯)2×2(5GHz帯) 2×2(2.4GHz帯) |
LAN | 1000BASE-T×4 | 1000BASE-T×4 |
WAN | 2.5GBASE-T×1 | 1000BASE-T×1 |
CPU | (クアッドコア、2GHz) | MediaTek MT7986ABroadcom BCM6750 (トリプルコア、1.5GHz) |
これだけ性能アップすれば、TUF Gaming AX3000からの乗り換えも検討出来ますね!
中でも僕が注目したいのはWAN※が2.5Gbpsに対応した点です。
最近では1ギガを超えた光回線も普及してきているので、ゲーミングWi-Fiルーターの検討要素として、有線速度は見逃せないポイントです。
※WANはインターネットに接続するネットワークのことです。2ギガ光以上の光回線を利用している人は、WANが2.5Gbps以上に対応したモデルを選ばなければ、その恩恵を受けることが出来ません。
また、TUF Gaming AX4200はゲーミングWi-Fiルーターというだけあって、ゲームに特化した機能が盛りだくさん。
ゲーマーにとって嬉しい機能
- オンラインマルチプレイで活躍「Open NAT」
- ゲーム通信を優先できる「Adaptive QoS」
- モバイルゲームを快適にする「モバイルゲームモード」
どれもおもしろい機能なので、後ほど詳しく紹介しますね。
TUF Gaming AX4200 の外観デザイン
TUF Gaming AX4200は、ゲーミングWi-Fiルーターの中では落ち着いたデザインになっています。
とは言え、ワンポイントに配色された黄色は「ゲーミング」という言葉を彷彿とさせます。
各種インターフェースは、本体の背面にまとめられています。
LAN端子には金属プレートが使用され作りがしっかりしている印象を受けました。
背面に配置された機能は以下の通りです。
TUF Gaming AX4200のボタンやポート類
- WAN(2.5Gbps/1Gbps)× 1
- LAN(1Gbps)× 4
※最大2Gbpsのリンクアグリゲーション対応 - USB3.2 Gen × 1
- WPSボタン
- リセットボタン
- 電源スイッチ
- 電源ポート
///リンクアグリゲーションとは///
2本のLANを仮想的に1本として認識し「1Gbps×2本=2Gbps」の通信を実現する機能です。主にこの機能に対応したNASやハブを使う人が活用できます。
アンテナは4本で、向きは1本ずつ個別に変えられます。
ACアダプターの形状はこんな感じでした。
ゲーミングWi-Fiルーターは、隠して設置せずPCやゲーム機の近くに設置する人も多いはず。
そういう点で、TUF Gaming AX4200の落ち着いたデザインは好感が持てると感じました。
TUF Gaming AX4200 のおすすめ機能
【プレステユーザー必見】悩みの種「NAT失敗」を簡単解決!?
TUF Gaming AX4200には「Open NAT」と言う機能が搭載されています。
プレステでゲームをしている人にとって「NAT」は馴染み深い言葉ですよね。
このNATに問題があると、チームチャットに参加できなかったり、グループの部屋に参加できなかったりとオンラインマルチプレイに支障がでます。
僕もPS4でボイチャに参加できず困った経験があります。
この多くの人を悩ます「NAT失敗」をTUF Gaming AX4200なら簡単に解決できます。
現在進行形でNAT問題を抱えている人は、これだけの目的でTUF Gaming AX4200を買ってもいいと言えるほど便利な機能ですよ。
では、どんな風に解決するのかスクショを用いて紹介します。
(注)環境によってはこれだけで解決出来ない可能性もあります。詳しくはご自身の環境に合わせて検討してください。
ゲームタイトルは多数あるため、ここでは紹介しきれませんが、見た感じだと有名なタイトルが揃っていました。
※内部IPアドレスは、プレステ側(ゲーム機器)で設定します。設定方法は別の記事を検索して下さい。
憎きNAT失敗をマジで簡単に解決できます!
本来であればNATに問題があった場合、ポート開放という作業を行う必要があります。
設定にはゲームタイトルごとに数値を確認する必要があるためハードルが高い作業と言えるでしょう。
TUF Gaming AX4200であれば、管理画面からササッと選択するだけで完了するので、かなり大きな強みと言えます。
繰り返し言いますが、これまでNAT問題で苦しめられた事がある人は、それだけを理由にTUF Gaming AX4200を選んでも良いくらい便利な機能です。
///注意点///
ポートフォワーディングを「有効」にする場合は「UPNP」は「無効」にして下さい。(UPNPとは、ポート開放を自動で行ってくれる機能です)また、同じネットワーク上にプレステが複数台ある場合は、UPNPを使用する方が良いとされています。詳しくは環境に合わせて調べて下さい。
【スマホゲームプレイヤー必見】モバイルゲームモードで遅延を軽減
今やオンラインゲームといえば、プレステやPCだけではありません。
スマホゲームにも高速で安定した通信が必要です。
TUF Gaming AX4200には、モバイルゲームモードというスマートフォンの優先順位を設定できる機能が搭載されています。
「ASUS ROUTERアプリ」から「設定<ゲーミング<モバイルゲームモード」で簡単にアクセス可能。
これを使うことで、Ping値※を抑えることができ、遅延(ラグ)を少なくゲームを楽しむことが出来ます。
スマートフォンアプリ「ASUS Router」から必要なときに有効化できるので、ゲームをする前にサクッと設定できるのも特徴的です。
尚、スマホゲームのヘビーユーザーであれば、常時ONにしていても問題ありません。
スマホのFPSゲームで是非活用したい機能です!
///Ping値とは///
インターネットの応答速度を表す数値です。インターネット通信で、サーバーとのやり取りにかかるタイムラグを表しています。
【全デバイス向け】Adaptive QoSでゲーム通信を優先させる
Adaptive QoSは、全ての通信の中から、優先する通信をを設定できる機能です。
同じようなQoS機能は最近のWi-Fiルーターでは割と標準的になっていますが「TUF Gaming AX4200も使える」という意味で紹介しておきます。
TUF Gaming AX4200のAdaptive QoSは、好みのモードを選んだりカスタマイズで自由に優先度を決めることができます。
ゲーミングWi-Fiルーターなので、ゲームを上位に持ってくることはもちろんですが、合わせてメディアストリーミングを上位にもってくると、ゲームと動画の2つを優先してくれるので、ストレス無くコンテンツを楽しむことが出来ます。
Amazonプライムビデオを楽しむ場合は、十分な通信速度がなければ4Kが再生されず、自動的に下位の画質に落とされてしまうので、意外と重要な設定と言えます。
テレワークを優先すれば家族の通信がテレビ会議の邪魔をすることもなくなりますね。
TUF Gaming AX4200 Wi-Fi通信速度の検証
では、TUF Gaming AX4200の通信速度を実際に検証してみたいと思います。
検証した環境は以下のとおりです。
- 光回線
-
eo光 10ギガ
- 比較ルーター
-
eo光多機能ルーター
最大通信速度(5GHz)2401.9Mbps(2.4GHz)1147.1Mbps - 計測した周波数帯
-
5GHz
- 計測に使用した端末
-
Galaxy S22
まずは、基準となる数値を出すためにeo光多機能ルーターで1階と2階の通信速度を計測しました。
結果はこちら。
eo光多機能ルーターで通信速度(5GHz)を計測
10ギガの光回線にしては遅い気がしますが、この数値をベースとして見ていきましょう。
次に、TUF Gaming AX4200で計測してみます。
結果はこちら。
TUF Gaming AX4200で通信速度(5GHz)を計測
eo光多機能ルーターよりTUF Gaming AX4200の方が、規格上のWi-Fi通信速度が速いだけあり顕著な差がでました。CPU性能やストリーム数も影響しているでしょうね。
1階と2階の両方で通信速度が向上したので、純正ルーターを使っている人は買い換える価値が大いにあると断言できる結果でした。
さらに、Wi-FiミレルというアプリでWi-Fiの電波強度も計測しました。
基準となるeo光多機能ルーターの結果はこちら。
eo光多機能ルーターで電波強度(5GHz)を計測
そして、TUF Gaming AX4200で計測した結果がこちら。
TUF Gaming AX4200で電波強度(5GHz)を計測
eo光多機能ルーターよりもTUF Gaming AX4200の方が微増かなという印象ですが、実際のところはタイミングによって逆転することもありました。
電波強度については、あまり期待せずASUS特有のAiMeshを使って1階と2階の2台構成で環境を作るのが良いかなと思います。
///AiMeshとは///
複数のASUS Wi-Fiルーターを繋ぎ合わせて家庭内の隅々まで届くメッシュWi-Fiネットワークを構築する機能。ASUSのAiMesh対応のWi-Fiルーターを2台使えば簡単に構築可能。
通信速度の計測|まとめ
TUF Gaming AX4200 | eo光多機能ルーター | |
---|---|---|
通信速度(5GHz) | 890 Mbps | 330 Mbps |
通信速度(2.4GHz) | 460 Mbps | 460 Mbps |
電波強度(1階) | 49 | 46 |
電波強度(2階) | 33 | 29 |
結果から、eo光多機能ルーターと比べWi-Fi速度は確実に向上すると考えられます。電波強度に関しては、過度な期待はできないため、別の解決案を検討すべきだと思いました。
また、eo光多機能ルーターには、ゲーム用の機能が搭載されていないため、ゲームプレイ時はTUF Gaming AX4200の方が圧倒的に快適と言えるでしょう。
単純なWi-Fi速度だけがTUF Gaming AX4200の魅力ではないので、機能面も含めて活用を検討してみると良いと思います。
TUF Gaming AX4200|レビューまとめ
以上、ASUS TUFシリーズ「TUF Gaming AX4200」のレビューでした。
TUF Gaming AX3000とほとんど同じ外観で中身は大幅にアップグレードした本機。
WAN速度やWi-Fi速度、CPUの処理性能、それぞれ2023年モデルに相応しいスペックに進化を遂げたモデルに仕上がっています。
特に本記事でも注目したWANの2.5Gbps化は2023年現在で、最も欲しかった機能といっても過言ではありません。
また「Open NAT」や「モバイルゲームモード」などは、さすがゲーミングWi-Fiルーターと言える機能でした。
ゲーミングWi-Fiルーターと言えば、コアなユーザーのみが使うイメージがあるかもしれませんが、本機は初心者でもその性能を活かすことができるモデルなので、Wi-Fiルーター更新を検討している人は候補にいれてみてはどうでしょうか。