これぞ欲しかったゲーミングルーター
2.5GbpsWANポートとトライバンド、4804Mbps(5GHz)の超高速Wi-Fi通信を搭載し、ゲームのストリームを自動検出する「ゲームアクセラレーター」まで搭載。ミドルクラスの性能でどんな層のゲーマーでも満足できるコスパ最強Wi-Fiルーターに仕上がっています。
ちょうど良いところを攻めてきた感じの製品です!
ラグを解決する手段のひとつとして
FPSをプレイしていると、対戦相手との通信ラグがあって勝負にならないことありますよね。
突然相手がワープしたり、謎の当たり判定で倒される…。
僕もラグがひどいとき、めちゃくちゃストレスを感じていました。
力量は修行以外に打開策がありませんが、ラグに関しては解決する手段があります。
そのひとつが、ゲーミングWi-Fiルーターの導入です。
”ゲーミング”というネーミングだけあって、ゲームに特化した性能を備えているのが特徴です。
今回は世界シェアNo1のTP-Linkからライトユーザーからヘビーユーザーまで、万人が使える製品が発売されたのでレビューしていきます。
項目 | 評価 |
通信速度 | (5.0 / 5.0) |
機能性 | (5.0 / 5.0) |
コスパ感 | (3.0 / 5.0) |
本記事はメーカー様から商品を提供いただき作成しています。
Archer GX90を選ぶ理由とポイント
2022年12月現在、TP-Linkの”ゲーミング”と命名されているWi-Fiルーターは3機種。
スペック表を参考に違いを見ていこうと思います。
下の表は、真ん中の列がGX90で、両サイドにAX11000とC5400Xのスペック値を並べています。
Archer AX11000 | Archer GX90 | Archer C5400X | |
---|---|---|---|
ワイヤレス規格 | Wi-Fi6対応 | Wi-Fi6対応 | Wi-Fi5対応 |
バンド | トライバンド | トライバンド | トライバンド |
5GHz-①速度 | 4804Mbps | 4804Mbps | 2167Mbps |
5GHz-②速度 | 4804Mbps | 1201Mbps | 2167Mbps |
2.4GHz速度 | 1148Mbps | 574Mbps | 1000Mbps |
アンテナ数 | 8本 | 8本 | 8本 |
ストリーム数 | 12ストリーム | 8ストリーム | 公式サイト非掲載 |
プロセッサー | 1.8GHzクアッドコア | 1.5GHzクアッドコア | 1.8Ghzクアッドコア |
WAN/LANポート(2.5Gbps) | 1ポート ※WANのみ | 1ポート | × |
WAN/LANポート(1Gbps) | × | 1ポート | 1ポート (WANのみ) |
LANポート(1Gbps) | 8ポート | 3ポート | 8ポート |
USB3.0 | 2ポート ※1つはType-C | 1ポート | 2ポート |
USB2.0 | × | 1ポート | × |
IPv6プラス | × | × | × |
価格 Amazon参考 | 39,999円 | 26,800円 | 19,960円 |
いずれもゲーミングWi-Fiルーターとして必須のトライバンドに対応していますが、最大通信速度やストリーム数、ポートの種類でスペック差があります。
これまでのTP-Link製ゲーミングルーターでは、ハイエンドとローエンドの2分されていましたが、GX90の登場で丁度いい真ん中のグレードが埋まる形となりました。
それぞれのポイントをチェックしてみましょう。
Archer AX11000
通信速度やストリーム数でトップの性能を誇りますが、その分、価格が高いのがネックです。5GHzの2バンドともが4804Mbpsの超高速通信となっているので、ゲームを複数台でプレイしたり、ゲーム以外に大容量通信を必要とするデバイスを使う人が選ぶ製品です。
Archer C5400X
Archer C5400Xは、他機種に比べると通信速度が見劣りし、Wi-Fi6に対応していない点が大きな弱点となっています。PS5やWi-Fi6対応PCを使う場合は、選択肢から外すことになりそうです。価格を最優先する場合も、先の事を考えるとGX90の方が懸命だと思います。
Archer GX90
注目のArcher GX90は、最高通信速度(5GHz-①)がAX11000と同水準にも関わらず、価格はC5400X寄りの安めの設定です。他機種より5GHz-②と2.4GHzの性能が多少落ちますが、ここはメインのゲームに影響しない帯域なので、ゲーミングWi-Fiルーターとしてバランスの良い性能だと思います。
超最高スペックまではいらないけど、ミドルクラスのちょうどいい塩梅を求める人にとってArcher GX90は最適な製品と言えそうです。
Archer GX90のデザイン
Archer GX90は、少年心くすぐるカッコいいデザインです。
実物を手にすると、同社の他のWi-Fiルーターとは明らかに異なる高級感を感じました。
高級感満載だったので今回は開封の儀をお届けします♪
まずは、箱を開封。
他のWi-Fiルーターだと白い箱に入っているのですが、GX90は違いました。
明らかに力の入れようが違います。
本体やアンテナを守ってくれる保護材も万全の体制です。
見ての通り、アンテナは個別に包装されて、分厚いクッション材で守られています。
これが箱から出したばかりのGX90です。
金色に輝く端子に心躍りますね。手にとってみると、重量が他のWi-Fiルーターよりあるので、さらに重厚感を感じました。
では、エヴァのプログレッシブ・ナイフを彷彿とさせるアンテナをとりつけていきましょう。
取り付けに工具は不要で、端子にパチっと差し込むだけでした。
アンテナの角度は変えられないようです。
組み立てが完了したので、ポートやスイッチ関連をチェックしていきます。
メインの操作ボタンは3つ。
ボタン説明
- 【左】WPSボタン(1秒長押しで有効)
- 【中】Wi-Fiボタン(2秒長押しでオン/オフ切り替え)
- 【右】LEDボタン(1秒長押しでオン/オフ切り替え)
LANポートは合計で5つ。
金属部品が使われているので、ここでも高級感を感じました。
ポートの種類
- 2.5GbpsWAN/LANポート:1ポート
- 1GbpsWAN/LANポート:1ポート
- 1GbpsLANポート:3ポート
最近では各部屋にLANを配備している家が多いので、そういう場合はポートが不足するかもしれません。4LDK以上の人は、スイッチングハブを導入して拡張しましょう。
簡易NASを構築できるUSBポートは、2.0と3.0の両方が搭載されていました。
Archer GX90の使用感
Archer GX90は2.5GbpsのWANポートを搭載していますが、わたしの環境は1ギガ光のため、本製品の性能を活かしきれていません。「1ギガ光の場合どうなるか?」という点で参考にして下さい。(来年Nuro2ギガに切り替える予定です…)
ゲームアクセアクセラレーターが機能していることを確認
ゲームアクセラレーターの効果
今回は、「STEAM環境下でDesteny2(ゲームアクセラレーター非対応)」と「FINAL FANTASY 14(ゲームアクセラレーター対応)」をプレイしてみました。
GX90のおかげで、キルレ爆上がりに違いないぜ!
通信状況は、ブラウザで表示できるダッシュボードから確認できます。
ダッシュボードへのアクセスは、GX90の初期設定が終わった後、PCのアドレスバーに「http://192.168.0.1/」と入力すればOK!
下の画像が、ダッシュボードの管理画面です。
現在のネットワーク状況を確認でき、GX90のCPU負荷やメモリ状況まで把握できます。
TP-Linkのゲーミングルーター機能のひとつ、[tipso tip=”ゲームストリームを自動的に検出して最適化しネットワークの応答速度を維持する機能”]ゲームアクセラレーター[/tipso]の設定や確認もダッシュボードでできます。
では、Desteny2とFF14をプレイしている時のレイテンシーを見てみましょう。
まずは、Destiny2をプレイしているときの様子。
恥ずかしながら弱小FPSプレイヤーなので、Destiny2プレイ時においてコンマ1秒の差を感じることはできませんでしたが、
[tipso tip=”転送要求から実際にデータが送られてくるまで通信遅延時間(オンラインゲームなら10msで非常に高速といわれる。)”]レイテンシー[/tipso]
は十分な数値が出ているのを確認できました。
FPSゲームでの通信ラグは致命的な問題ですが、3週間ちょっとGX90を使ってみて、そういったトラブルを感じたことはありませんでした。
次に、FINAL FANTASY 14をプレイしてみます。
FF14はゲームアクセラレーターに対応しているので、どれほど変化がでるのか楽しみです。
プレイ中はこんな感じでした。
Destiny2の時と比べて激的にレイテンシーが変化した様子は見られませんでしたが、十分な数値を維持していました。
TP-Linkの公式ページに書いてあるゲームアクセラレーター効果は、
ゲームストリームを自動的に検出して最適化し、ゲームの没入感やネットワークの応答速度を維持します。
とあるので、レイテンシー以外にも通信の効率化を図っているのでしょう。
少なくともラグがひどかったり突然通信が遅くなったりすることはありませんでした。
ひとつ気になったのはダッシュボードに表示される「プレイ時間」について。わたしの環境下ではかなりズレがあったので、正確に時間を計る機能としてはあまり活用できなさそうです。
通信速度と電波強度について
通信速度はNifty光マンション(1ギガ)環境下で平均350Mbps程度を記録しました。
1ギガ光でこれだけの通信速度が出れば十分です!
ただし、ゲーミングルーターということでIPv6には対応しておらず、時間帯によっては50Mbps〜100Mbps程度に低下することがありました。
通信速度の安定性は、やはりIPv6対応ルーターの方が上回るようです。(オンラインゲームの場合、IPv6では正常に通信できない場合があるので注意!)
また、電波強度は可もなく不可もなくといった印象でした。
下の画像はわたしの家で電波強度を測定したものです。(家を上から見た感じ)
黄色い部分はスマホでWi-Fiアンテナが2本〜3本を前後するエリアです。
こ黄色のエリアは他のWi-Fiルーターで計測しても同様の強度だったので、GX90の電波が弱いというわけではありません。
GX90はWi-Fi中継機を使ったメッシュWi-Fiに対応しているので、設置後に電波強度が弱いエリアがある場合は「TP-Link RE605X」のようなWi-Fi中継機で補いましょう。
ゲーム専用バンドについて
Archer GX90は、トライバンドに対応しているので“1つのバンド”をゲーム専用に割り当てることができます。
デュアルバンドのWi-Fiルーターだと”2つのバンド”しかないため、ゲームとスマホの通信が1つのバンド内に混在し、通信を邪魔することがあります。
GX90のようなトライバンドルーターは、ゲームとスマホを別々のバンドに割り当てる事ができるので、お互い邪魔することなく快適にゲーム通信を行えるわけです。
オンラインゲームするなら絶対にあったほうが良い性能です!
詳しくは、このページに書いているので気になる人はチェックしてください。
保護者制限機能も充実
ゲーミングルーターということで、保護者制限機能について詳しく触れておきます。
GX90に限らずTP-LinkのWi-Fiルーターは保護者による制限機能が充実しています。
スマホ、PCのどちらからでも設定可能です!
制限はデバイス単位で設定でき、子供のゲーム機やスマホ、タブレットだけに使用制限をかけることができます。
制限の内容はカテゴリ指定、個別のURLやキーワードを指定することができます。
さらに時間帯の制限によって、ゲームのやり過ぎを防止することができます。
設定画面がわかりやすく、直感的に操作できる点にとても好感が持てました。説明書がなくても余裕でわかるので、ストレスなく設定することができるはずです。
子供がゲームをやり過ぎるのは必然とも言えるので、この機能を活用して健全なゲーム環境を整えましょう。
Archer GX90|レビューまとめ
以上、TP-Linkから発売されたゲーミングWi-Fiルーター「Archer GX90」のレビューでした。
Archer GX90は、同社のゲーミングWi-Fiルーターの中ではミドルクラスに位置する製品です。
とは言え、ゲームをする上での性能は、上位機種のArcher AX11000と同等なので価格面を考慮すると本機はちょうどいいスペックのWi-Fiルーターだと感じました。
実際にPCゲームをしていて、通信によるラグを感じることはありませんでしたし、レイテンシーも高水準を出せることが確認できました。
ゲームアクセラレーター対応ゲームをプレイする人はさらに好環境でプレイすることができるでしょう。(対応ゲームはここからチェック)
ゲーム用途以外の面でも、通信の最大値は350Mbps前後を維持していたので十分です。IPv4接続のため時間帯による速度低下は見られましたが、それでも50Mbps〜100Mbpsは出ていたので、4K動画でもサクサクみれるレベルです。
ゲームをしつつ、YoutubeやAmazonプライム・ビデオなどを楽しむことが十分可能なので、丁度いい塩梅のゲーミングWi-Fiルーターを探している人は試して見て下さい。
以上、参考になれば嬉しいです。