数年前に組んだ自作PCの動作が少し重く感じてきたので、思い切って作り変えることにしました。

といっても、僕はいわゆるガチ勢ではなく、パーツ交換を何度か経験した中級未満レベル。
普段の用途は、ブログの執筆や写真の微修正・リサイズ、10分ほどの動画編集。
重い作業はしないものの、同時に複数アプリを開くことが多いライト寄りのユーザーです。
今回はそんな僕が、「10万円以下でどこまで快適にできるか」をテーマに、CPUやマザーボード、メモリなどを中心に一新しました。
この記事では、旧構成からの変更点、実際にかかった費用、組み替え時のつまずき、そして交換後の体感変化をまとめています。
同じように「そろそろPCを作り変えたいけど、予算は抑えたい」という方の参考になれば幸いです。
旧構成と新構成の比較
僕の使い方だと、ブログ作成・写真の微修正・10分程度の動画編集・株の売買など、日常的な作業を安定してこなせれば十分。
予算が10万円以下なので、グラフィックボードを積む余裕はなし。そのぶん、映像出力をCPU内蔵GPUでまかないつつ、発色や描画の滑らかさにストレスを感じない構成を意識しました。
項目 | 旧構成 | 新構成 | 変化 |
---|---|---|---|
CPU | Core i3-8100 | Core Ultra 5 225 | マルチ性能が約2.5倍 |
マザーボード | GIGABYTE Z370M DS3H | GIGABYTE B860M D2H | 最新規格対応 |
メモリ | DDR4-2400 16GB | DDR5-6400 32GB | 帯域幅が約2.7倍 |
ストレージ | M.2 SSD 256GB | 既存流用 | 変化なし |
電源 | 450W Bronze | 750W Gold | +300W・安定稼働 |
ファン | 3基 | 4基 | 安定化・静音化 |
ケース | microATX | 既存流用 | 変化なし |
今回のアップデートは、CPUとメモリが主役。



性能比で言えば、おおよそ全体で2〜3倍の処理能力アップです。
グラボを積んでいなくても、Core Ultra 5 225の内蔵GPUがしっかり働いてくれるおかげで、
ウルトラワイドとフルHDのモニター枚出しでも安定して描画できます。
流用したパーツも活かしながら、必要な部分だけを入れ替えることで「コストを抑えて快適さを取り戻す」という目的をきっちり達成できました。
使用パーツと費用の内訳
今回のテーマは「10万円以下で、必要十分な性能を確保する」こと。
全交換ではなく、流用できるパーツは活かしながら、ボトルネックになっていたCPU・メモリ・マザーボードを中心に刷新しました。
パーツ | 製品名 | 価格(税込) |
---|---|---|
CPU | Intel Core Ultra 5 225 | 32,340円 |
マザーボード | GIGABYTE B860M D2H | 16,800円 |
メモリ | V-Color DDR5-6400 16GB×2(計32GB) | 10,880円 |
電源ユニット | Cooler Master MWE Gold 750W | 11,055円 |
CPUクーラー | ID-COOLING FROZN A400 BLACK | 3,220円 |
ケースファン追加 | KAZE FLEX 140×2/120×1 | 4,820円 |
ファン分岐ケーブル | AINEX PWM信号4分岐ケーブル(CA-864SAPSA) | 773円 |
ストレージ | M.2 SSD 256GB | ― |
ケース | microATXケース | ― |
合計金額 | 79,888円 |
今回はストレージとケースをそのまま使ったので、新品購入したのは主にCPU・マザーボード・メモリ・電源・冷却系のみ。それでも約8万円で、2〜3倍の性能を得られました。
仮にストレージ(512GB:目安6,000円)とケース(目安8,000円)を新品で揃えたとしても、トータル9万台中盤、つまり10万円以内でこの構成が完成します。
僕がこのパーツを選んだ理由と後悔ポイント
初めて自作したときも、何度目の構成でも、パーツ選びはやっぱり楽しいですよね。
今回は、僕が選んだ最新構成のパーツを、こだわり・悩んだ候補・選んだ理由・そして後悔ポイントまで正直にまとめておきます。
CPU:Intel Core Ultra 5 225
おすすめ度 (5/5)
<選定条件>
- なるべく新しい規格で、NPU(AI処理)を搭載。
- 日常的な作業や動画編集、オンライン授業まで快適にこなせる処理性能を重視。
- 内蔵GPUの性能も高く、グラボなし構成でも困らないモデルを探した。
<悩んだ製品と選定理由>
- 悩んだ製品:Ryzen 5 9600X BOX
- 選定理由:9600XにはNPUが搭載されておらず、AI機能を見越すと不安だった。最終的に同等ベンチマークでNPU搭載のCPUを選択。
<後悔ポイント>
- なし。今のところ満足度は満点。


マザーボード:GIGABYTE B860M D2H
おすすめ度 (4/5)
<選定条件>
- B860チップセット
- Wi-Fi不要、LAN 2.5Gbps対応
- DDR5メモリに対応。
<悩んだ製品と選定理由>
- 悩んだ製品:ASUS B860M AYW GAMING WIFI(パソコン工房限定モデル)
- 選定理由:こだわり条件をすべて満たしており、価格も最安だった。
<後悔ポイント>
- システムファンのコネクタが1つしかなく、分岐ケーブルが必須。
- コネクタは、AINEX PWM信号4分岐ケーブル(CA-864SAPSA)を購入して4つのファンを稼働させました。




メモリ:V-Color DDR5-6400 16GB×2(計32GB)
おすすめ度 (5/5)
<選定条件>
- 内蔵GPU性能に直結するため、できるだけ高クロック・低レイテンシの製品を選定。
- 16GB×2構成でデュアルチャネル動作を重視。
<悩んだ製品と選定理由>
- 悩んだ製品:なし。
- 選定理由:条件内で最安値かつメモリタイミング(32-39-39-102)が優秀だった。
<後悔ポイント>
- なし。今のところ満足度は満点。
電源ユニット:Cooler Master MWE Gold 750W
おすすめ度 (3/5)
<選定条件>
- CPUがATX 12V v3.1に対応しているため、同規格対応モデルを選定。
- 80PLUS GOLD認証、セミファンレス機構を必須条件とした。
<悩んだ製品と選定理由>
- 悩んだ製品:GIGABYTE UD750GM PG5 V2
- 選定理由:ETA認証・LAMBDA認証の両方が明記されており信頼性が高かった。
<後悔ポイント>
- 奥行きが160mmあり、コンパクトケースに収まらなかった。
- 性能面には満足だが、サイズ確認を甘く見ていたのが反省点。


CPUクーラー:ID-COOLING FROZN A400 BLACK
おすすめ度 (5/5)
<選定条件>
- コンパクトで静音性が高く、LEDなしのシンプルデザイン。
- PWM対応でファン回転制御がしっかり効くモデルを重視。
<悩んだ製品と選定理由>
- 悩んだ製品:DEEPCOOL AK400 R-AK400-BKNNMN-G-
- 選定理由:ファンの枚数が少なく静音性に期待でき、他モデルよりやや小型だったから。
<後悔ポイント>
- なし。冷却性能・静音性ともに満足。


ケースファン:KAZE FLEX 140/120
おすすめ度 (5/5)
<選定条件>
- 静音性と風量のバランスを重視。
- ケース全体のエアフローを整えるため、140mmをフロント×2、120mmをリア×1で構成。
- PWM対応で、マザーボード制御による自動回転調整が可能なモデルを選択。
<悩んだ製品>
- なし。
- 選定理由:回転転音の質(低周波ノイズの少なさ)でも高評価だったため採用。
<後悔ポイント>
- なし。動作音・冷却性能ともに非常に満足。




まとめ|自分にとって“ちょうどいい”を見つけた構成
今回の構成は性能・静音性・拡張性のバランスが取れた理想的な1台になりました。
その理由は、すべてのパーツを「今の快適さ」と「数年先の拡張性」の両方を意識して選んだからです。
- CPUはNPUを搭載し、これからのAI時代にも対応。
- マザーボードとメモリは最新のDDR5規格を採用し、電源はATX 12V v3.1準拠で今後のGPU増設にも備えています。
- ケースファンやCPUクーラーは静音性を重視したことで、長時間作業しても耳障りなノイズがほとんどありません。
もちろん、マザボのファンコネクタが1つしかなかったり、電源の奥行きの見落としといった小さな後悔もあります。でも、それも含めて「自分で組んで試したからこそ得られた経験」だと思っています。
もし、これからPCを組む予定があるなら、是非、こんな失敗も楽しんでもらいたいです。
以上、この記事が、あなたの理想の1台づくりの参考になれば嬉しいです。
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