イヤホン専門ブランドSOUNDPEATSからインナーイヤー型のハイエンド機である「SOUNDPEATS Air4」が発売されました。
本機は、Qualcomm の最先端チップ「QCC3071」を採用し、次世代プラットフォーム「Snapdragon Sound」に対応。音質や接続の安定性、低遅延といった基本性能を高水準で備えています。
さらに、アダプティブノイズキャンセリング機能や、マルチポイント機能、ゲームモードなど、音質だけではない便利な機能も盛りだくさん。
これらの機能を搭載した上で、Amazonで1万円を切る価格帯で手に入る(クーポンを使えば8000円を切る!?)のは、コスパの良いイヤホンを作ってくれるSOUNDPEATSらしいですね。
今回はメーカー様から”SOUNDPEATS Air4”をご提供いただいたので、率直な感想をレビューしていきます。
ノイズキャンセリング機能搭載のインナーイヤー型イヤホンを探している人は是非参考にしてください!
SOUNDPEATS Air4の基本スペック
SOUNDPEATS Air4は、同社のAir 3 Deluxe HSの進化版となるインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンです。
スペック面で特筆すべきは、Qualcommの最先端チップ「QCC3071」を採用し「Snapdragon Sound」の「aptX adaptive LossLess」に対応している点。
aptX adaptive LossLessは、CD音質(16bit/44.1kHz)を非圧縮で伝送できるのでより高音質な音楽が楽しめる優れものです。さらに、通信環境が悪い場合は圧縮された高ビットレート(24bit/96kHz)音質を自動で選択してくれるため、通信が途切れにくいのもメリットのひとつです。
*注意*
aptX Losslessで再生するには、aptX Losslessコーデックに対応するスマホが必要です。aptX Losslessは、Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1 / 8+ Gen 1 / 8 Gen 2以降を搭載したスマホでサポートされます。
また、便利な機能として、ノイズキャンセリング機能とマルチポイント機能を搭載。
「ノイズキャンセリング機能」と「インナーイヤー型イヤホン」は珍しい組み合わせですが、僕が実際に使った感じでは、確かにその効果を確認できました。
マルチポイント機能は、2台のデバイスをSOUNDPEATS Air4に接続でき、音声出力がある側へ自動で接続してくれる機能です。通話に対する自動切換えにも対応しています。
以下、項目別にSOUNDPEATS Air4をレビューしていきます。
基本スペック
イヤホン形状 | インナーイヤー型 | ドライバー | 13mmダイナミック |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.3 | 充電端子 | USB Type-C |
コーデック | SBC,AAC,aptX aptX Adaptive aptX Lossless | ワイヤレス充電 | |
連続再生時間 | 6.5時間 26時間(ケース込) | マイク | |
防水機能 | IPX4 | 装着検知機能 | |
ノイズキャンセリング | マルチポイント | ||
マルチペアリング | 外部音取り込み |
SOUNDPEATS Air4のレビュー
項目 | ポイント |
---|---|
外観 | ケースはマットな質感で高級感あり ブロンズのアクセントが効いてかっこいい |
音質 | CD音源レベルの音質を実現 想像を超える低音の強さ!! インナーイヤー型のため遮音性はイマイチ |
装着感 | 軽いため装着感に違和感なし 女性の耳でも問題なく使用可能 インナーイヤー型が合わない人にはおすすめしない |
ノイズキャンセリング機能 | 体感で50%軽減くらいの効果あり 完璧な雑音シャットアウトは難しい |
操作性 | スマホ通話時に自動で切り替えができる 曲戻し以外の操作をイヤホンから行える タッチ感度良しで思い通りに操作が行える |
外観
SOUNDPEATS Air4の外観は、マットな質感が特徴的な高級感あるデザインです。各所に散りばめられたブロンズが良いアクセントになっています。
イヤホンの形状は、いわゆる”うどん”型ですが、短めなので見栄えは悪くありません。むしろ、スタイリッシュで個人的には好みの部類に入ります。ちなみに、この”うどん型”はイヤホンを摘まみ上げる時に、手に取りやすく使用面では非常に使い勝手が良いです。見栄えが良ければメリットの方が大きいのではないでしょうか。
ケースの蓋を開けると、ランプが点灯しバッテリー状況を知らせてくれます。
充電ケース:LEDインジケーターの表示
100%-50% | 緑色で点灯 |
49%-10% | 黄色で点灯 |
10%未満 | 赤色で点灯 |
20%未満 | 赤色でゆっくり点滅 |
49%-10% | 黄色でゆっくり点滅 |
70%-99%未満 | 緑色でゆっくり点滅 |
100% | 緑色で長く点灯 |
信号機と同じ色に点灯してくれるので状態を把握しやすいですね。
音質
SOUNDPEATS Air4は、「Snapdragon Sound」の「aptX adaptive LossLess」に対応しています。そのため、CD音源相当の音質と低遅延の再生が可能となっています。また、ワイヤレスイヤホンの中では大きめの13mmダイナミックドライバーも搭載しています。
今回は、デフォルト設定で色々なジャンルの音楽を再生し聞き比べてみました。
その率直な感想はこんな感じです。
インナーイヤー型イヤホンとして…
- 高音➡良き!!!
- 中音➡普通!
- 低音➡え!?意外と良き!!
最も分かりやすかったのが『女王蜂 メフィスト』のイントロで流れる「ドゥ~ン」の部分。しっかりと重低音が再現されており「おお!」と感動を覚えました。「あれ?これ、インナーイヤー型だよね?音源が良かったのか?」と思い、他社製(カナル型 Taotronics Soundriverty 97)と比較。スペックは違えど明らかにSOUNDPEATS Air4の方が重低音が効いていました。
インナーイヤー型に重低音を期待していなかったので驚きは大きかったです(笑)
ただし、イヤホンと耳の密閉具合は、カナル型イヤホンのそれと比較すると明らかに劣ります。その分、感じる音質にも差がでるので、上記の感想は「インナーイヤー型イヤホンとしては」という点をご留意ください。
カナル型とインナーイヤー型
カナル型は、イヤホンの先端に「イヤーピース」が付いた密閉型イヤホンのことを指します。一方、インナーイヤー型は、耳の奥へ入れ込むイヤーピースが無いのが特徴です。インナーイヤー型は、カナル型のイヤホンと比べると、遮音性が低くどうしても音質が低下して聞こえるのが弱点です。
ちなみに、SOUNDPEATSシリーズは、専用アプリによるイコライザー調整ができます。低音を強くしたり、ボーカル音をもっと強めにしたり、好みに合わせて細かく調整できます。
装着感
SOUNDPEATS Air4はインナーイヤー型のため、耳に押し込むというよりは、耳に添えるような装着感があります。
人によるかもしれませんが、僕の場合、インナーイヤー型のイヤホンを長時間つけていると「耳珠」という部分が痛くなることがしばしばあります。以前使っていた、Anker製インナーイヤー型イヤホンは1時間もすれば、痛くてつけていられませんでした。
一方で、SOUNDPEATS Air4は、イヤホンが非常に軽量で痛みが少し軽減するかなという印象。
ただ、長時間装着していると痛みが出てきたので、僕自身がインナーイヤー型イヤホンに適正がないんでしょうね。
妻にも装着してもらいましたが、動いても落ちることなく快適に使えたようです。痛みも気にならなかった模様。結局、SOUNDPEATS Air4を気に入ったようで、今後は通勤中の電車で使うとのことです(笑)
インナーイヤー型イヤホンで耳が痛くなる人は、カナル型を選択したほうが良いかもですね(汗)
ノイズキャンセリング機能
SOUNDPEATS Air4は、インナーイヤー型イヤホンにも関わらず、ノイズキャンセリング機能「ANCモード」が搭載されています。「ANCモード」には、左のイヤホンを1.5秒間タッチすると切り替え可能です。
気になるその効果は…体感で50%ほど雑音が減ったように感じました。
具体的には、6畳間に響くエアコンの稼働音「ゴーー」という音が「スーー」という音に変化した感じ。また、その他の生活音も緩和され、今この記事執筆中に聞こえる音は「エアコンの音・キーボードの音・子供の叫び声・食器を片付ける音」程度です。
さすがに、子供の叫び声や話し声を完全にかき消すことはできませんでしたが、ノイズキャンセリングされている効果事態は明確に感じることができました。
色々試してみた結果「ピー」という電子音や「カンッ」という鋭く細い音への効果は薄く、「ザー・ゴー」のような濁点が付くような雑音には効果がありました。
インナーイヤー型ということもあり雑音を完全シャットアウト!という訳にはいきませんでしたが、確かにその効果を感じれたので、SOUNDPEATS Air4のアクティブノイズキャンセル(ANC)は、まぁまぁ実用性アリと評価します。
操作性
SOUNDPEATS Air4は、曲戻し以外の操作をイヤホンから直接行うことができます。
操作方法
左側 | 右側 | |
---|---|---|
1クリック | 音量DOWN | 音量UP |
2クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
3クリック | ゲームモード | 音声アシスタント |
長押し(1.5秒) | ANCモード/ノーマルモード | 曲送り |
個人的には「再生/停止」操作を1つ潰して「曲戻し」を搭載してほしかったなぁと思いますが、手がふさがっているシーンを想定すると、両耳で音楽の「再生/停止」ができるのは確かに便利ですね。
操作感は非常に良く、タップの反応は95%くらいの精度といったところでしょうか。センサーの感度が非常に良く、思った操作をほぼ確実に行うことができました。弱点としては、感度が良すぎて、意図せず触れたときにも反応してしまうところです。
マルチポイント機能
マルチポイント機能はSOUNDPEATS Air4を2台の端末への同時接続を可能にする機能です。
例えば、スマホとPC同時に2台接続しておけば、PCに接続して音楽を楽しんでいる最中でも、スマホに電話がかかってくれば、自動で音楽再生が止まりイヤホンを使って通話することができます。
マルチポイント機能の中には、音楽を止めてからでないと、通話できない仕様のものもあります。SOUNDPEATS Air4は、自動切り替えが可能なため、使い勝手良いマルチポイント機能と言えるでしょう。
SOUNDPEATS Air4|レビューまとめ
以上、イヤホン専門ブランドSOUNDPEATSから発売されたインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Air4」のレビューでした。
- 1万以下で音質の良いインナーイヤー型イヤホンを探している
- 2台同時接続のマルチポイント機能を活用したい
- aptX adaptive LossLess対応スマホを使っている
- ノイズキャンセリング機能を使いたい
2023年夏時点での最新チップが載っており機能も盛りだくさん。インナーイヤー型イヤホンとしては、トップクラスの性能とクオリティだと思います。それでいて、クーポンを活用すれば8,000円を切る価格帯で購入できるとなると、コスパ良しの製品と言わざるを得ませんね。
インナーイヤー型イヤホンを是非手に入れたい!という人は「SOUNDPEATS Air4」をお試しあれ。