TP-Linkから新たな屋外用セキュリティWi-Fiカメラ「Tapo C325WB」が発売されました。
本機は、従来機種「Tapo C320WS」がバージョンアップしたモデルで、同社のTapoシリーズの中でもトップクラスの性能を誇るセキュリティカメラです。特に、ナイトモードでの撮影能力が大幅に向上し、低照度の環境でも鮮やかなカラーで撮影ができる点が魅力です。
今回は、TP-Link様からTapo C325WBのサンプル機を提供いただいたので、使用感についてレビューしていきます。
Tapo C325WB の特徴
Tapo C325WBは、従来機種のTapo C320WSと比べ、大幅に性能アップしたセキュリティカメラです。
従来機種と比べて…
- センサーのサイズ 約2.7倍
- 取り込める光量 4倍
- 最適化アルゴリズム搭載
- パワーアップしたAI検知機能を搭載
進化しすぎて、どこを伝えれば良いかわからない程、ハイスペックに仕上がっています。
以下、従来機種のTapo C320WSとTapo C325WBの比較表です。
Tapo C325WB | Tapo C320WS | |
---|---|---|
イメージセンサ | プログレッシブスキャンCMOS | 1/1.79“1/3“ |
レンズ | 焦点距離:4.58mm±5% | F/NO:1.0±5%F/NO:1.61 焦点距離:3.18 mm |
ナイトビジョン | ColorProナイトビジョン | 850 nm IR LED |
解像度 | 2K QHD 4MP | 2K QHD 4MP |
視野角 | 127° | 122.1° |
防塵・防水規格 | IP66 | IP66 |
対応SDカード | 4GB〜512GB | 4GB〜256GB |
検知機能 | AI検知 | 動体検知 |
全体的に性能アップを果たした本機ですが、中でも注目したい点が3つあります。
Tapo C325WBの注目ポイント
- 暗がりでの撮影能力の向上
- 検知設定の使いやすさ
- 視野角の広範囲化
個人的に、この3点の恩恵が大きかったので、下記「使用感レビュー」にて紹介したいと思います。
Tapo C325WB 使用感レビュー
本当に夜でも明るく撮影できる
Tapo C320WBでは「ColorProナイトビジョン」という機能を搭載し、暗がりの状況でも、スポットライトを使用することなくカラーで撮影できるようになっています。(これまではLEDライトを点灯させる必要がありました)
従来のフルカラーカメラよりも明るく自然な映像を撮影することができます!
※TP-Link公式から引用
以下、実際に我が家の駐車場で撮影した画像です。
この画像を見た人は「外の街灯がすごく明るいんじゃない?」と思うことでしょう。ですが、街灯は1個だけで、歩道を照らすほどの光量しかありません。
この明るさで撮影できるのはTapo C325WBに搭載されたセンサーと機能の恩恵でしょう。
ちなみに、比較対象としてスポットライト付きのTapo C510Wで撮影した画像がこちら。
一目見て分かる通り明るさが全く違います。
特に左上の田んぼの「緑色」部分は顕著に差がでていました。
我が家では道路に面した駐車場にカメラを設置するので、スポットライトの存在はちょっとネックでした。
歩行者が通るたびにライトが点灯すると、相手は不愉快になるでしょうし、やばい人の家?と思われかねないです。
Tapo C325WBであれば、不必要にライトが点灯しないため。往来が多い場所でも安心して使うことができます。
夜間撮影に強いセキュリティカメラが欲しい人は、Tapo C325WBはマジでおすすめできる製品だと思いました。
検知設定が最高に使いやすい
Tapoシリーズは、全機種に検知設定の機能が搭載されています。ただし、機種によって機能性が少し違っています。
Tapo C325WBの検知設定は、他のTapoシリーズと比べて緻密にゾーンを設定することができ最高に使いやすいです。
以下、従来機種のTapo C320WSとTapo C325WBの比較表です。
Tapo C325WB | Tapo C320WS | |
---|---|---|
動体検知 | 対応 | 対応 |
人物検知 | 対応 | 対応 |
動物検知 | 対応 | 非対応 |
車両検知 | 対応 | 非対応 |
ライン通過検知 | 対応 | 対応 |
検知ゾーンの角度調整 | (細かく調整可能) 抜群に使いやすい!!!! | 対応(四角形のみ) | 非対応
エリア侵入検知 | (別機能で補完可能) | 非対応対応 |
カメラタンパリング | 対応 | 対応 |
この中でも、特に注目したいポイントが「検知ゾーンの角度調整」です。
百聞は一見にしかず。以下の画像を見て下さい。
これは、Tapo C325WBの検知ゾーンを設定してる画面です。
「白い◯」と「白い線」を確認できると思います。ここで囲まれた部分が、検知ゾーンとなり「動体・人・動物・車」を認識した場合に、通知や録画が行われるようになります。
そして、このゾーン。
四角形をベースに設定するのですが、Tapo C325WBでは「白◯」の頂点を自由に動かすことができるんです。
=どんな形の四角形(ゾーン)でも整形することができる!
我が家のように、検知したい場所が画面上で斜めになっている場合、この機能がなければやっていけません。
ちなみに、同社の他のモデルでは「白◯」を動かせず「長方形のみ」でしかゾーン設定できない機種が多いです。
検知機能の種類
Tapo C325WBに搭載されている検知機能は5種類(カメラタンパリングを除く)。
- 動体検知
- 人物検知
- 動物検知
- 車両検知
- ライン通過検知
それぞれアプリからオン/オフの切り替えが可能となっているので、必要な検知機能だけを使用すればOKです。
オンにするほど通知が多くなるので、僕の場合は「人物検知」のみで稼働させています。
また、驚くことに検知ゾーンは機能別にゾーン設定が可能です。
右下の画像のように、検知機能別に色分けして表示されます。
シチュエーションに合った検知ゾーンを自在に作れるのは、Tapo C325WBの最強の魅力だと感じました。
さて、ここまでをまとめるとこんな感じです。
- 検知ゾーンは斜め角度もOKで超柔軟
- 検知機能は5種類でAIが自動識別してくれる
- 検知機能別に検知ゾーンを設定できる
ここで紹介した「検知ゾーンの機能性」は、他のセキュリテイカメラと明らかに差を感じる部分です。
正直、これだけでTapo C325WBを選ぶ価値があると自信をもってお伝えできるポイントでした。
ここがちょっと残念ポイント
素晴らしい検知機能を備えた本機ですが、使用場所によっては誤通知が割と多くあります。
というのが、我が家のように自動車の往来が多い場所は、夜間での自動車のライトが検知ゾーンに入ってきます。すると、動体検知やライン通過検知が反応し、誤通知を頻発してしまいました。対策として検知ゾーンをなるべく家に近づけることや、検知機能を人物検知のみに変更することでかなり改善されました。購入前の参考にしてください。今はおよそ改善しています。
視野角が拡大しセキュリティ性能がアップ
Tapo C325WBは、従来から広範囲になった視野角により、広いエリアを監視しやすくなりました。
特に中〜長距離の撮影では恩恵を強く感じられるでしょう。
下の画像はTapo C510Wで撮影したものです。左側は自転車がギリギリ映っている程度ですね。
そしてこれが、Tapo C325WBで撮影した画像です。
明らかに見えている範囲が拡大していることがわかると思います。
Tapo C325WBのように、遠隔での首振り機能が搭載されていないモデルでは、視野角が非常に重要だと思います。
他モデルと比べても、Tapo C325WBの視野角はトップクラスなので使いやすさNo1は間違いありません。
デザインに変化が無かったのが少し残念
Tapo C325WBのデザインは、アンテナが2本ついたバレット型です。
直近で発売されたTapo C510WやC420は、カラーも見た目もスタイリッシュになっていますが、Tapo C325WBは良くも悪くも変化がありませんでした。
特に気になってしまうのが「赤いライン」と「アンテナ」の存在。
Tapo C325WBには、本体を1周するように赤いラインが施されています。これに「おもちゃっぽさ」を感じてしまうのは僕だけでしょうか。せめて黒に…。いや、無くて良いんじゃない?って思います。
また、アンテナ2本も気になるポイントです。
最近のTP-Link製品は、Wi-Fiルーターにしろカメラにしろ”脱”外付けアンテナの傾向がみられます。これにより、デザインがスマートになり、インテリア性に優れた製品になっているのですが、Tapo C325WBは大きなアンテナが健在。Tapo C420と同じデザインでこの性能ならマジで完璧なのになぁと思う僕でした。
とは言え、Tapo C325WBのカメラ性能は、Tapo C510WやTapo C420よりも格上です。
我が家では、デザインに目をつむり、駐車場のカメラをTapo C510WからTapo C325WBに変更しました。
最後は、デザインよりも性能を取ったということですね。
デザインを気にしないならば Tapo C325WB はとても良いセキュリティカメラですよ!
Tapo C325WB|レビューまとめ
以上、TP-Linkから発売されたセキュリティWi-Fiカメラ「Tapo C325WB」のレビューでした。
要点をまとめます。
- 検知ゾーンの設定は他モデルとは比較にならない程使いやすい
- 暗がりの撮影能力は本物だった
- 視野角が広いため遠隔での首振り機能がなくても使いやすい
- デザインの刷新を今後に期待したい
同社の他モデルと比較すると高価なセキュリティWi-Fiカメラですが、実際に使ってみるとその価格に納得。
これまで使ってきた、Tapo C310、C320WS、C500、C510W、C420…どれと比較しても「映像の質」と「検知ゾーンの設定」については、圧倒的No1の出来栄えでした。
性能優先でセキュリティカメラを検討している人は是非使ってみてください。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。